ゴム手袋が固くなる?その理由とは?
ポイントは素材:塩化ビニール製か天然ゴム製か
ゴム手袋には主に「塩化ビニール製」と「天然ゴム製」の2種類があります。どちらの素材を選ぶかによって、手袋の硬化しやすさや使用感、耐久性が大きく異なります。
塩化ビニール製(PVC):ポリ塩化ビニールを主成分とした手袋。耐薬品性が高く、比較的安価。
天然ゴム製(ラテックス):天然ゴムを主成分とした手袋。
柔軟性が高くフィット感が良いが、ラテックスアレルギーを引き起こす可能性がある。
どちらの素材にも一長一短がありますが、使用目的に合わせて選ぶことで、手袋の硬化を防ぎ、長持ちさせることが可能です。次に、それぞれの素材のメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。
「塩化ビニール製」のゴム手袋のメリット・デメリット
メリット
- 耐薬品性:塩化ビニール製の手袋は、油や脂、酸、アルカリなどの化学薬品に強い耐性があります。台所での使用に適しており、掃除用の手袋としても非常に便利です。
- 価格が安い:塩化ビニールは大量生産が可能なため、比較的安価で手に入ります。これにより、頻繁に交換が必要な場合でも経済的です。
- アレルギーフリー:ラテックスアレルギーの心配がないため、誰でも安心して使用できます。
デメリット
- 硬化しやすい:塩化ビニールは使用後や乾燥すると硬くなる傾向があります。特に、高温や直射日光にさらされると、硬化が進みやすくなります。これにより、手袋の柔軟性が失われ、使い心地が悪くなることがあります。
- フィット感に欠ける:天然ゴム製に比べて伸縮性が低く、手にぴったりとフィットしないことがあります。これにより、長時間使用すると手が疲れやすいという問題もあります。
「天然ゴム製」のゴム手袋のメリット・デメリット
洗い物ではなく、食品を扱う際は要注意!
食器洗いだけでなく、食品を扱う際にもゴム手袋は便利ですが、素材によっては注意が必要です。
塩化ビニール製と天然ゴム製の手袋、それぞれの特徴を理解して、安全に使用しましょう。
塩化ビニール製手袋の場合
注意点
- 可塑剤の移行:塩化ビニール(PVC)製の手袋には、柔軟性を持たせるために可塑剤(フタル酸エステル類など)が使用されています。
この可塑剤が食品に移行する可能性があります。特に、脂肪分を含む食品と接触する場合には、可塑剤が溶け出しやすくなるため、健康リスクが増加します。 - 食品対応の確認:塩化ビニール製手袋を購入する際には、「食品対応」や「食品衛生法適合」の表示があるかどうかを確認しましょう。
これにより、食品に直接触れる作業でも安全に使用できる手袋かどうかを判断できます。 - 高温への耐性:塩化ビニール製手袋は、高温に弱い傾向があります。
熱い食品や調理器具に触れると、手袋が変形したり、劣化する可能性があります。これにより、手袋が破れて食品に異物が混入するリスクも考えられます。
天然ゴム製手袋の場合
注意点
- アレルギーリスク:天然ゴム(ラテックス)製手袋は、ラテックスアレルギーの原因になることがあります。
アレルギー反応としては、皮膚のかゆみや発疹、重度の場合はアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。
食品を扱う際には、自分だけでなく、家族やゲストのアレルギーにも配慮する必要があります。 - 劣化と破れ:天然ゴムは長期間使用すると劣化しやすく、裂けやすくなります。
特に、油脂に触れると劣化が早まることがあります。
これにより、手袋が破れて食品に異物が混入するリスクが増えます。 - 食品対応の確認:天然ゴム製手袋を使用する際も、「食品対応」や「食品衛生法適合」の表示があるものを選ぶことが重要です。これにより、安全に食品を扱うことができます。
まとめ
ゴム手袋が固くなる原因には、ゴムの劣化、外部要因、素材の違いなどが関わっています。
特に、高温や直射日光、洗剤や化学薬品、油分との相性、使用頻度と手入れの不備などが劣化を促進します。
ゴム手袋の素材には、耐薬品性に優れた塩化ビニール製と柔軟性が高い天然ゴム製の2種類がありますが、どちらも一長一短があります。
適切な保管方法と使用目的に合った素材選びが重要です。
また、食品を扱う際には、手袋の素材によるアレルギーリスクや可塑剤の移行などに注意が必要です。
これらを考慮してゴム手袋を選び、正しく使用することで、手袋の劣化を防ぎ、長持ちさせることができます。